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ケアマネの給料が上がらないのはなぜ? 介護業界の課題と未来

目次

介護業界の人材確保が深刻な課題となる中、ケアマネジャー(介護支援専門員)の給与が十分に上昇していない現状が問題視されています。UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)が発表した最新の「賃金実態調査」によると、ケアマネジャーの給与は増加傾向にあるものの、その伸び率は介護職員に比べて非常に低いことが明らかに。この記事では、この調査結果をもとにケアマネジャーの給与問題を詳しく解説します。

NCCUの最新調査結果

NCCUが発表した賃金実態調査によると、介護職員の給与は近年徐々に改善されているものの、ケアマネジャーの給与はそれほど上がっていないことが分かります。介護職員に対する処遇改善加算などの制度が影響し、ケアマネジャーとの差が広がっている現状です。そのため、ケアマネジャーを目指す人材が減少傾向にあることがわかります。

介護職の平均月給の変化

この表からも分かるように、介護職員の給与は徐々に改善されている一方で、ケアマネジャーとの差が広がっています。次に、ケアマネジャーの給与の実態を見てみましょう。

ケアマネジャーの平均給与

このデータからも分かるように、ケアマネジャーの給与が十分に上がらない現状が続いており、職業としての魅力が薄れていることが懸念されています。

ケアマネ不足の現状と原因

ケアマネジャー(介護支援専門員)の不足は介護業界における深刻な問題です。その主な原因は、以下のような要因にあります。

低賃金と不安定な報酬

ケアマネジャーは専門知識と経験を要する仕事ですが、その報酬は期待に見合っていません。賃金が低いため、職業に対するモチベーションが低下し、資格取得を目指す人が減少しています。給与が改善されないまま、転職を考える人が増え、人手不足が進んでいます。

過重な業務負担

ケアマネジャーは数十人の要介護者を担当し、業務の負担が非常に大きいです。ケアプラン作成や調整業務に加え、報告書作成などが求められます。しかし、その業務量に見合う給与が支払われておらず、過労や燃え尽き症候群に陥ることもあります。

社会的認知度の低さ

ケアマネジャーという職業の重要性が十分に理解されていないため、社会的地位が低く見られがちです。これにより、ケアマネジャーを目指す人が少なく、業界への新規参入者が減っています。また、研修や教育の機会も限られ、スキル向上が難しくなっています。

キャリアパスの不透明さ

ケアマネジャーの職業には、昇進やキャリアアップの機会が少なく、将来的な展望が見えづらいため、職業の魅力が低下しています。キャリアの成長が難しいことが、転職を考える一因となっています。

慢性的な人手不足と離職率の高さ

ケアマネジャー不足が続き、1人当たりの業務量が増加しています。長時間働かざるを得ない状況が続き、離職率が高くなっています。人手不足により、残されたスタッフの負担が増え、疲弊していく悪循環が続いています。

ケアマネジャー不足は、低賃金や過重労働、キャリアパスの不透明さなど複数の要因が絡み合っています。これらの問題に対処し、働きやすい環境を整備することが急務であり、業界全体での改善が求められています。

業界の反応と今後の展望

ケアマネジャー不足の問題について、業界内ではさまざまな意見が出されています。その背景には、低賃金や過剰な業務負担が根本的な原因とされ、業界全体での対策が急務とされています。

NCCUの見解

NCCU(全国ケアマネジャー協会)は、ケアマネジャー不足が「当然の結果」として深刻化したことを指摘しています。これは、ケアマネジャーの職務に対して十分な報酬が支払われておらず、業務負担が過剰であるためです。そのため、待遇改善が最も重要であると強調しています。特に、給与の引き上げだけでなく、業務負担を軽減し、効率的に働ける環境作りが必要だとしています。これにより、ケアマネジャーの業務がスムーズに進み、職場への定着が促進されると考えています。

行政や事業者の対応策

政府や自治体は、介護職員全体の待遇改善に向けた施策を進めていますが、ケアマネジャーに特化した支援はまだ十分とは言えません。特にケアマネジャーの報酬が低いため、より多くの人材を引き寄せるためには、職務に見合った適切な報酬の設定が求められます。また、業務負担を軽減するために、より効率的な仕組みづくりやサポート体制の強化も必要です。事業者側も、ケアマネジャーの重要性を再確認し、働きやすい環境を整えることが求められています。このような改善が行われることで、人材確保が進み、業界全体の人手不足問題を解決できると期待されています。

今後の展望

ケアマネジャー不足の解消には、給与の引き上げと業務負担の軽減が不可欠です。これらの課題に対処することで、ケアマネジャー職が魅力的な職業として多くの人材を引きつけ、業界全体の持続可能性を高めることができます。加えて、業界全体での協力と、行政、事業者の連携が重要です。待遇改善を通じて、より多くの人材が介護業界に参入し、質の高いサービスを提供できる体制が整うことが期待されます。

ケアマネジャーとして成長できる職場環境の提供

ファミーユでは、ケアマネジャーの待遇改善を目的とした取り組みを積極的に行っています。業務負担の軽減を図り、職場環境を改善することで、ケアマネジャーとしての働きがいを高め、質の高い介護サービスの提供を実現しています。また、ファミーユケアプランセンターではスタッフの成長を支援し、仕事と生活のバランスを大切にした職場作りを進めています。今後もさらに働きやすい環境を整備していく予定です。

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田中恵理子@ファミーユ採用マーケティング担当
著者:田中恵理子@ファミーユ採用マーケティング担当
介護現場・保育現場の経験、それに加えて、IT・SNSマーケティングについての関心が強く独学を続けてきました。ファミーユの良さを日々伝えていきたいと思っています。
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